2017年3月20日〜24日まで、ドイツのハノーバーと言うところで開催されCeBIT2017(国際情報通信技術見本市)で、キュウリの仕分け機を展示してきました!今年のCeBITのパートナーカントリーが日本ということで、ジェトロ主導のもと日本から100社以上の企業が参加したようです。
※そんな中で、個人しかも農家として参加したのは私ぐらいかもしれません(笑
今回キュウリの仕分け機を展示することになった経緯ですが、Google Japan合同会社さんがTensorFlowのブースを出すということで、その事例としてTensorFlowを使って開発を行なっている方に声をかけ、私もその中の一人だったという訳です。
TensorFlowブース
TensorFlowブースはホール4のジャパンパビリオン内に設置されました。
今回展示を行なったのは、RT Corporationさんの『唐揚げ配膳ロボット』、エアロセンスさんの『ドローンで撮影した画像解析技術』と私のキュウリ仕分け機です。
RTさんの『唐揚げ配膳ロボット』はTensorFlowユーザーならまず知ってるというほど有名な事例ですね。
私もTensorFlowUserGroupのYouTube動画などで拝見したことはあったのですが、実物を見るのは初めてでテンション上がりました!
しかも、これわずか10日間で開発されたのも驚きです。
今回はインターンの学生さん2人をつれての参加でした。学生からこんな場所に参加できるとか羨ましい!
海外での反応など
正直展示前は“キュウリの仕分け”という作業を理解してもらえるのか不安でしたが、割とすんなり理解してもらえました。
「cucumber sorting machineだよ」って言っても始めはピンと来ない人も、品質で分けていること、日本の市場では見た目がいいほうが高値で取引されていることを説明すると、「おもしろい!」と言ってもらえました。
基本的には海外の人にもご好評いただけたようで、TensorFlowの布教にもなったのかなと。
あと印象深かったのが・・・
・機械学習に詳しい人
やはりある程度ディープラーニングなどをやっている人は、アルゴリズムなどの技術的なことや工夫した点などを聞いてきます。
また、「指紋を認識するために良いアイデアはないか?」「医療関連の画像をやっているが上手く精度がでない。なんとかならないか?」など、アドバスを求められることもありました。
ただ、私が英語を上手く喋れないせいで、たぶん聞きたいことを聞けずがっかりして去っていくのを見ると申し訳ないなと…
(あぁぁ!マジで英語喋れるようになりたいぃ!今日から毎日勉強するぞ)
・いろいろ試したがる人
国内の展示でもそうですが、キュウリ以外のものを乗せたがる人がいます(私もそちら側の人間ですがw)。
「折れたキュウリを乗せたらどうなる?」「ペットボトル…」「2本同時に…」
一応、試作2号機はキュウリ以外のものも判別するよう学習をしているので、“キュウリじゃない”と言う判断になります。
そして、それを見て満足そうに去っていきます。
・既に知っていた人
以前、TensorFlow Dev Summitでちょっとだけ取り上げられたことがあり、それを見てすでに知ってくれている人も何人かいました。
「あのキュウリのやつか?」と言われたので「そうだよ」と言うと、めちゃくちゃテンションあがってハイタッチを求められたのは、ほんとうれしかった!
※ちなみに全然関係ないですが、上の映像に写っている人がJeff Deanという人で、めちゃめちゃ面白い伝説があると教えてもらった。下記で和訳もされているのでぜひ!
Qiita:全盛期のJeff Dean伝説
・ラズパイ・Arduino大好きな人
キュウリの仕分け自体には興味を示さなくても、ラズパイとArduinoを使ってるという点でめちゃくちゃテンション上がる人も何人かいました。
そして、「オレは自動的にスマホ内の写真をラズパイにアップするシステムを作って部屋に置いてるんだ!これでスマホ落としても大丈夫さ」みたいに、自分が作ったものを紹介してくれる。
そういう話を聞くと私もテンションがあがってしまうわけで、思わず「すごい!」と叫んでしまいました。
ものづくりが好きだし、ものづくりが好きな人が好きです。
展示を終えて
5日間という長丁場の展示は初めてでしたが、無事最後まで展示を行うことができました。
途中、機材が破損するというトラブルもありましたが、念の為と持っていった予備の部品が役に立ちました。
展示に立ち寄ってくれた人の大半はTensorFlowを知らなかったのですが、きゅうり仕分け機を見て、自分でも試してみようかなと言ってくれる人がいたことがうれしかったですね。やはり、TensorFlowの良い所は世界に広がるコミュニティだと思うので。
今回、割と軽い気持ちでドイツ行きを決めてしまったのですが、本当に参加してよかったと思います。
TensorFlowブース以外の模様もレポート2にまとめました。