キュウリの仕分け機 in CeBIT2017(その2)


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3月20日〜25日までドイツのハノーバーで開催されたCeBIT2017(国際情報通信見本市)のレポートその2です。
今回は、主に開催地ハノーバーとCeBITでの展示について、現地で取ってきた写真とともにご紹介したいと思います。
※写真がかなり多いので重いです。

Hannover

開催地となるハノーバーは、ライネ川沿いにある北ドイツの主要都市です。

ドイツは工業が盛んな国というイメージでしたが、ヨーロッパ有数の農業大国でもあるらしく、平坦な大地に広大な農園が広がっていたのが印象的でした。山がない!
あと、レンガ色の屋根がなんともオシャレです。


ハノーバーにはU-Bahnという路面電車が走っており会場までの移動は毎日これを使いました。
私たちはCeBIT期間中のフリーパスを持っていたため自由に乗ることができましたが、普通は各駅にある切符発券機で切符を買うようです。
駅には改札はなく、たまに車内を車掌が巡回しているようで、タダ乗りが見つかると罰金40ユーロだそうです。
後、降りるときはドア周辺についてるボタンを押さないとドアが開きません。乗るときも同じです。


ハノーバー駅前。夜になると閉まるお店が多い中、駅前は割と夜でも開いているお店が多い。

ドイツでちょっと面白かったもの


スーパーのレジに小型のベルトコンベアがついてました!
(2店舗行ってどちらにも付いていたのでドイツでは一般的なのでしょうか)
店員さんは椅子に座って流れてくる商品をどんどんレジに通していきます。効率的なやり方だなと。


トイレに付いてるハンドタオル装置です。
下から引っ張り出して手を拭くと、自動的に使用した部分が巻き取られていく仕組みになっています。
タイミングよく中を見る機会がありましたが、ちょうどカセットテープ(おっさんしかわからない)みたいな構造になってました。
日本でよく見るジェットタオルと比べて、ちゃんと拭いた感じがするので個人的にはこちらのほうがいいなと思ってしまいました。
(もちろん取替えの手間はあるけどね)


ドイツのキュウリです。でかいです。
日本の8倍ぐらい。1本0.56ユーロ(66.5円)。食感はかなり軟かいですが、味は普通のキュウリでした。
(ウチも太すぎるキュウリを直販所とかに出すのですが、太いのを好んで買って行かれるお客さんもいます。そういう人にはマジでオススメ)

CeBIT会場



とにかく広いです。面積はビックサイトの8倍らしく、出展者数は約3,300社です。
時間の許す限り歩きまわったのですが、そもそも私の英語力がとても残念であるためどんな展示なのかちゃんと聞き出すことができませんでした。
ということで、写真メインになってしまいますが、いくつかご紹介したいと思います。





まずこれだけ広い展示会場ですが、その中でも、IBM,HUAWEI,ドイツTelekomが圧倒的広さを誇っていました。
展示内容も、サーバーラックからロボット、人工知能、自動運転、IoTなどかなり幅広かったのも印象的でした。

※IBMブースは私たちが毎日会場入りする付近にあったのですが、毎朝80人近く集まってExhibitor向けのイベントでもやっているのかと思っていたのですが、何のことはない、ただのIBMの朝礼でした。朝からかなりテンション高めで歓声とか拍手とかあったので、おそらく「昨日○件の商談まとまったぞー」「うぉー」的なことをやっていたのでしょう。




工場ラインを模したLEGOマインドストームがそこら中に展示してありました。こういうのってずっと見ていられますよね。

ドイツと言えば、政府が推進している製造業の高度化を目指す国家プロジェクト『インダストリー4.0』です。
その具体策の1つとして、「自ら考える工場」を目指した『スマートファクトリー』の開発に力を入れているようで、スマートファクトリーに関連した展示が多かったのも印象的でした。

LEGOのデモも、ただデモのために作りましたという感じではなく、工場ラインを複数のモジュールに分割し、それぞれが相互に通信することで全体のラインを動かしているという、まさに“スマートファクトリーってこういうことか!”というのがイメージしやすいものになっています。さらに言えば、その情報の流れをHoloLens等のAR機器を使って、現場の人間がモニタ&操作することで、機器<->機器の連携だけでなく、機器<->人間の連携が出来るようなシステムにもなっていました。


これはHoloLensでロボットアームを操作していました。


ロボットアームで、小さい木のブロックに接着剤を付けて積み上げていくことで、木のオブジェ?みたいなものを作ってました。


ちっちゃいロボットアーム。ハンド部分が負圧で吸い上げるやつでした。
これだけちっちゃいと卓上に置いておきたいですね。負圧発生させるポンプは机の裏で大きさが確認できませんでしたが、かなり静かでした。


BOSCHブースでは、ロボットアームでわたあめ作ってました。
なにこのロボットアームの無駄づか・・・いやっ夜店でロボットアームあったらカッコイイ(笑


手袋にバーコードリーダーを取り付けたようなもの。


これはロマンです。


ろくろを回すヒューマノイドロボット。
なんか、マネキンが接客もこなす未来が見えた。

※ちなみに、阪大の石黒教授もCeBITに来て講演をやられていたらしい。見たかった…。ロボットの方の石黒教授も展示されてたのかな?


ペッパーくん的なロボット。目が好き。
胸の画面はUbuntuですね。


Amazon Echoみたいなやつだろうか?ステッカーにある“SATURN”を調べると、なんか通販サイトっぽいし。


中国メーカーのロボット。こちらは宇宙服っぽいデザイン。


ロボットを見ているとなんか走ってきた…と思ったら、人型に変形して踊りだした!
こっちの方が観客にはウケてた。


ドローンも1ホール使うぐらい沢山展示されてました。
上の写真のやつは、下にもプロペラがついてて、機体の角度を変えながら飛べるそうです。


これも一応プロペラ4つ付いてるから、ドローンに分類されるのだろうか。
変わった機体で、スピードでそうな感じがする。


バルーンにプロペラ付けたタイプ。


ドローン警備のデモっぽい。
将来的には、タブレットを持ったドローン警備員を見かけるようになるのだろうか。もしくは、ドローン警察(デカ)。


電動アシスト自転車+ゴーカート。
4輪にディスクブレーキを採用していることからも分かるように、これ…想像以上にスピードがでます。


バッテリー内蔵自転車。後輪にモーター(発電機)が付いていて、フレーム内にバッテリーが内蔵されています。
(たぶんアシスト機能もついてそう)
フレームのLEDでバッテリー残量が分かったり、USBポートが付いていたりで、なんかすごい!
見方によっては(特に工学系なひとから見ると)ただの電動アシスト自転車なのですが、なんというか一体感がすごくて市販されている電動アシスト自転車とは別物に見えます。


こちらも自転車用プロダクト。LEDライト付きスマホホルダー。欲しい。
スマホホルダーにライトを付けるという発想がすごい!(普通スマホ光るからいいじゃんで終わりそう)
間違いなく開発者は自転車乗りでしょう。


バッテリー、太陽光発電パネル、USBポートを搭載したかばん。欲しい。
どうせ毎回スマホ用バッテリーかばんに入れてるんだから、一体にした方がいいという発想だろうか?

上記2つのプロダクトもそうだが、ヨーロッパ発のプロダクトってなんかオシャレに見えるのは気のせいか…
いろんな機能を追加していくと野暮ったくなりそうだけど、それがないという感じ。


この人たちは、集中力を使って綱引きみたいなゲームをしています(中心の玉を相手陣地まで押し入れたら勝ち)。
頭に巻いたセンサで集中力をモニタしているらしく、それに合わせて中央の玉が動きます。
エスパー同士の戦いみたいで面白かった。


こちらも頭に巻くデバイス。
何をやっているのかは聞いても分からなかった(私の英語力がダメすぎて)。


リモート会議システムも結構展示されていました。
私としては、一昔前の音声のみや、レイテンシがひどくカクカクして使い物にならないやつしか経験がないので、最近のものをみるとだいぶ進化したなと関心してしまいます。


こちらは3Dスキャナ。子供用の乗り物ぐらいの大きさでもスキャン可能。


ネコ用IoT機器。
IoT関連のプロダクトも多数出展されていましたが、ペット用はめずらしい。
でも今後増えそうな気がします。


家庭用IoT機器、又は、ホームセンサなどは、割と各社沢山展示されていました。


こちらはお店用?
商品の減り方がリアルタイムで把握できるっぽい。
商品の売れ行きがリアルタイムでわかれば、割引の最適なタイミングや割引率なども瞬時に計算できるかもですね。


こ・れ・は!(なんだこの既視感w)
『pee.win – The Urinal PoS(便器POS端末)』だそうです。
今のところはゲーミフィケーションIoTデバイスで、どだけ上手くあてれるかを競うんだそうです。

ここで、すぐにセガの『トイレッツ』が出てくる人は、なかなかのトイレハッカーでしょう。
「トイレとは一体何なのか?」我々は常に問い続ける必要がありあそうです。

あるロボット研究者が言っていました。
家庭内にロボットも持ち込もうとするから難しいのだ。
逆に、ロボットの中に人が入ってしまえばいい。
トイレを見てみろ。あれはもはやロボットと言っても過言ではない。
 


VR/AR関連の展示もありました。
上の写真はVRを使ったフィットネス機器です。腹筋にかなり効きそう。


中央の柱の影に隠れて、相手と撃ちあうゲームです。
順番待ちがすごかったためプレイはしていませんが、全て仮想空間にするのではなく、実際に柱に触れるという触覚を使うことで、
よりリアルな体験になるのかもしれません。
※東大×Unityで開発した「無限回廊」は壁に触れているっていう感覚が重要だったような…


これは以前からあるVR空間を歩き回れる装置ですね。
スーツ姿の紳士がすごく楽しそうに遊んでました。


HTC VIVEの1.5倍ほどの大きさのVRヘッドマウントディスプレイ。
こちらも体験はしていませんが、“Crystal clear VR”とのことなので、VIVE等と比べ解像度が高そう。


VR用ゲーミングPCはバックパック型がスタンダードになるのだろうか。


VR用全天球カメラも多くの企業が展示していました。
VR用全方位マイクの展示も1社だけどありました。


半球体なディスプレイ。
『ガンダム 戦場の絆』が思い出されます。


指の動きセンサー。フィードバックはなさそう。


メガネ型のデバイスで、見てる映像や目線情報を他人とシェアできるらしい。
リモートでの作業サポートに使う。


水冷式パソコンケース。カッコイイ。


教育用ロボット教材。種類が豊富。
子供に大人気だった。


3Dプリンターultimaker3。2色ヘッドになってた。


こちらは、2色をブレンドできる3Dプリンター。


風力発電機。プロペラが地面と水平に付いていて、どの方向から風が来ても下から上に抜けることで発電できるらしい。
(ホントかよ…設置条件が厳しそうだが)畑用に1台欲しい。


あと、ジャパンパビリオン内で、MashupAwardsで見たことある参式電子弓、VISTouchを見つけたました。
なんと、神奈川工科大学の安本先生が2016年9月に起業されたらしい。CENOTE Inc.


ラズパイ、Arduinoは向こうでも人気あるようです。
手前の『ゾンビによる世界終末に対するメイカーガイド』に非常に心惹かれた訳ですが、ドイツ語わからないので買うの止めました。
※帰国してからAmazonで英語版を見つけたのでポチっちゃいました


あと最後に、PFNさんのブース行ってステッカーもらって来ちゃいました。わーい!

現場からは以上で〜す。

おしまい。

 

 

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