前回に続いてAndroidパーミッションが何に使用されているかの確認です。
今回は、AFFECTS_BATTERYグループです。
#1:LOCATION編
#2:STORAGE,CAMERA編
前回同様にprotectionLevelがnormal,dangerousのみ説明します。
AFFECTS_BATTERY 電源への影響
短時間で電池を消費する機能を使用します。
ユーザー向けパーミッションの説明
パーミッション | Level | 説明 | 使われ方 |
---|---|---|---|
CHANGE_WIFI_MULTICAST_STATE | dangerous | Wi-Fiマルチキャストの受信を許可する。マルチキャストアドレスを使用して、Wi-Fiネットワーク上のすべてのデバイスに送信されたパケットを受信することをアプリに許可します。マルチキャスト以外のモードよりも電池消費量が大きくなります。 | 一般向けのアプリでWi-Fiマルチキャストを利用しているサービスはないんじゃないかなと思います。特定用途(社内ユーザ向け、特定地域向け)で使用するアプリはあるかもしれないです。 |
WAKE_LOCK | normal | 端末のスリープを無効にすることをアプリに許可します。 | このパーミッションを使用しているアプリは結構見かけます。単純にアプリの設計、テストにかかる時間を短縮するために使用されることが多いんじゃないかなと思っています。 |
FLASHLIGHT | normal | ライトの制御をアプリに許可します。 | ライトアプリとかカメラを使用するアプリとかでは普通に使用されます。悪用されたところで簡単に気付くので危険は少ないと思います。 |
TRANSMIT_IR | normal | 赤外線通信機能の使用をアプリに許可します。 | これも端末間の通信として割りと使用されているパーミッションです。送受信距が短いので個人情報を盗むとかに悪用されることは少ないと思いますが、赤外線リモコンに対応した機器を誤作動させたりとかは出来るかも。 |
VIBRATE | normal | バイブレーションの制御をアプリに許可します。 | ユーザー通知方法の一つとして使用されます。悪用されたところで簡単に気付くので危険は少ないと思います。 |
関連メソッド
パーミッションによって使用制限されるメソッド一覧です。
・CHANGE_WIFI_MULTICAST_STATE
メソッドレベルではなし。マルチキャストを受信するときに設定する必要あり。
・WAKE_LOCK
メソッドレベルではなし。スリープ禁止にする場合に設定する必要あり。
※AsyncPlayerクラス内部とかで必要になる場合あり?
・FLASHLIGHT
直接関連するメソッドはなし。
他のサービス(BatteryService,NotificationManagerServiceなど)を介して、LEDを点消灯させるときに必要。
・TRANSMIT_IR
直接関連するメソッドはなし。
ConsumerIrServiceを介して赤外線送受信する場合に必要。(ConsumerIrManager.transmit)
・VIBRATE
対象クラス | 対象メソッド | 説明 |
---|---|---|
Notification.Builder | setVibrate(…) | 通知時のバイブパターンを設定する。 |
Vibrator | * | バイブレーターサービスを使用する |
あとがき
今回はAFFECTS_BATTERYグループです。
AFFECTS_BATTERYグループに属するパーミッションはほとんどNormalレベルで、悪用されてもダメージが少ないかなという印象です。
唯一DangerousのCHANGE_WIFI_MULTICAST_STATEですが、用途が特定されているため必要/不要の判断が付きやすく、インストール時にちゃんと確認すれば心配ないですね。
ではでは~。